ロボットというと、どうしてもプログラムされたものしか実現できないと思いがちですが、この音楽演奏ロボット「Festo Sound Machines 2.0」は自律的に音楽を作成し、それぞれのパートを担当するロボットが協調して音楽を演奏します。驚くべき音楽演奏ロボットをご覧ください。
この音楽演奏ロボット「Festo Sound Machines 2.0」は、ウィルフリード・ストールとFesto社のエンジニアのチームによって作成されました。演奏される音楽の構成はロボット自身が他の音楽から得た情報を基にして自ら作ったものであり、5台の弦楽器ロボットを駆使して作成した曲を演奏しています。
システムとしてはイギリスの数学者ジョン・ホートン・コンウェイが考案した生命の誕生、進化、淘汰などのプロセスを簡易的なモデルとした「ライフゲーム」から派生したルールを使っています。ロボットは、各パートに適応するように曲を分解・再構築することでメロディーを作っています。作られた情報は、その後パートごとに弦楽器ロボットにそれぞれ送られて演奏を行います。
また、それぞれの弦楽器ロボットは互いの音を聞くことができ、連携・協調して音楽を奏でます。さらに、オリジナル音楽を基礎として次々と新しいバージョンの音楽を作成していくことができます。
この音楽作成システムと協調システムは、近代的な工場におけるシステムへの応用が期待されており、分散化された工場をネットワークで繋ぎ自動的に協調して製品を製造することを可能にできるかもしれません。