以前、水の1000分の1という世界一軽い素材が開発をご紹介しましたが、さらに軽い素材が開発されました。ドイツのキール大学やハンブルク工科大学のチームは18日、空気密度よりも軽い世界最軽量の炭素素材を開発したことを、ホームページで明らかにしました。
新素材は三次元ネットワーク炭素構造の検索によって見つけたもので、多孔質の細かい網構造をしています。密度は1立方センチメートル当たり0.2ミリグラムと、空気(1気圧、20℃の場合)の密度約1.2ミリグラムよりも小さく、これまで最軽量とされたニッケル素材の4分の1ほどの軽さ。さらに、発泡スチロールの75分の1の軽さながら、95%に圧縮されても元に戻るなど、まるでスポンジのように圧縮や引っ張りに強く、導電性にも優れるといいます。
“空気のような黒鉛(グラファイト)”の意味から「エアロ・グラファイト」と名付けられた新素材は、ナノウォールやマイクロチューブとしての加工も可能で、電気自動車のリチウム電池や航空機、人工衛星などの軽量化などに役立つかもしれないといいます。
ここまで軽くて強度もあると、使い道も多岐に渡りそうですね。新素材が1つ誕生すれば、製品の全てがガラッと変わってしまうことになるかもしれません。