今回ご紹介する撮影技法「スリットスキャン」によって撮影された映像は、撮影された人間やモノがぐにゃ~と不思議な具合に曲がったり歪んだりしてしまいます。幻想的な世界を表現する面白い撮影技法による映像をご覧ください。
この映像は、スリットスキャン映像を作る「Slit-Scan Movie Maker」で作成されたもの。スリットスキャンは1960年代~70年代にかけてはポピュラーだった撮影技法で、映画『2001年宇宙の旅』でも使われています。
撮影方法は、スリット状に切れ目を入れた黒い紙をカメラと被写体の間にセットし、被写体の後ろからライトを当て、カメラを開放にし、スキャンするようにスリットをずらしていく。するとスリットの間から漏れたイメージだけが撮影されるといいます。被写体が曲がるイメージは、スリットを動かす際に、位置や時間をずらしていくことで作られます。
またコンピュータで、スリットスキャン効果をソフトウェアで再現することもできます。
なんとも不思議な世界観が演出できる撮影技法ですね。使いどころが難しいため、映画に使った『2001年宇宙の旅』は超上級者と言えるかもしれません。