レンタルサーバー事業を展開するファーストサーバ株式会社は、6月20日に発生した大規模障害の復旧作業において、復元したユーザーデータの一部が他のユーザーのデータ領域に混在した可能性があることを確認したと発表しました。踏んだり蹴ったりのファーストサーバですが、今後も事業を続けられるのでしょうか。
ファーストサーバでは6月20日に、同社提供のレンタルサーバーについて、サーバー上にあるユーザーのデータを消失させる大規模障害を発生させました。これに伴って実施した復旧作業において、対象サーバー103台、最大2308ユーザーの復元データの一部が、同じく障害の影響を受けた145ユーザーのデータ領域に混在した可能性があることを確認したといいます。
1ユーザーあたりの混在先は最大6ユーザーで、ファーストサーバでは、データが混在した可能性があるユーザーに対して個別に連絡を取り、復元ファイルの削除を依頼していくといいます。
また障害の影響を受けた「エントリービズ」「エンタープライズ3」は1台の物理サーバーにつき1契約、「ビス」「ビズ2」「EC-CUBEクラウドサーバ」は1台の物理サーバーにつき最大60契約を収容しており、物理サーバーを超えて別のサーバーの顧客に漏えいすることはないとしています。
ファーストサーバでは、今回の事態を謝罪し厳粛に受け止めるとし、引き続き顧客への対応を最優先に取り組むとともに、事故原因の徹底究明および抜本的な再発防止策の策定を進めると説明。大規模障害については外部専門家による第三者調査委員会を設置しており、今回の事故についても調査委員会の諮問の対象となるとしています。