スウェーデン最大級の野生動物公園として知られるコールモーデン動物園で17日、女性職員(30歳)がオオカミに襲われて死亡しました。動物園によると、職員は長年の経験を持つベテランで、このオオカミの一群が生まれた時から飼育を担当していたといいます。
女性職員は、「オオカミとの接触維持」を目的とした通常の業務で、規定の手順通り同僚に報告してから飼育場に入りました。呼び掛けに応答がないため不審に思った同僚が駆け付け、遺体を発見しました。この飼育場は、一般客の立ち入り区域の外にあるとされています。
動物園の様子
女性職員は、8頭ものオオカミに襲われましたが、駆けつけた緊急スタッフは自身が襲われる危険性があるため囲いの中に入れず、女性を救出しませんでした。
その後、警察と救急車が到着、救急隊員と動物園スタッフが囲いの中に入り女性の遺体を回収しました。
動物園の様子
なぜ女性がオオカミに襲われたかは分かっておらず、襲われる瞬間を見た目撃者もいないとのこと。動物園の責任者は「スタッフ一同、衝撃を受けている」と語り、詳しい事情は調査中だと述べました。
動物園の様子
今回の事件で、園内の作業手順はすべて見直される見通しだといいます。
オオカミの専門家オロフ・リドベルグ(Olof Lidberg)氏によると、オオカミが人に襲い掛かることは非常に稀ではあるが、起こる可能性はあるといいます。
同動物園は、首都ストックホルムの南西約150kmに位置し、オオカミなどの動物に触れることができる施設とうたっています。また、同動物園は、1965年に設立されて以来、毎年50万人の来場者を集めるスウェーデンでも人気の観光スポットの1つです。