イタリア・ローマの子ども病院で3月、拡張型心筋症を患っていた生後16カ月の男児に世界最小の人工心臓を一時的に埋め込む手術が行われ、成功していたことが25日までに分かりました。
手術に成功したのはローマ法王庁(バチカン)が経営する「バンビーノ・ジェス子ども病院」。人工心臓は米国から輸入したチタン製で長さ5cm、直径1cm、重さ11グラム、1分間に1.5リットルの血液を送ることができます。
これまで動物実験でしか使用されておらず、ヒトに使われたのは今回が世界初といいます。通常、成人に用いられる人工心臓は900グラム程度とのこと。
男児は重い感染症を併発しており、3月に緊急に人工心臓を埋め込む手術を受けました。十数日後に移植用の心臓が見つかり、移植手術が行われました。術後の経過は良好で、男児は元気に生活しているといいます。