慶應義塾大学の研究グループは、ゴム状のデバイスをタッチパネル端末の内蔵カメラにかぶせるだけで、3次元方向の入力を可能にするシステムを開発しています。この技術は、小さなマーカを弾性体の中に入れ、マーカを携帯端末の顔を撮る用の内蔵カメラで検出することで、その変形に伴うマーカの移動をトラッキングして、多様な入力を可能にしています。
これまのタッチパネル端末は、実際にスクリーンを触ることでしか操作することができませんでした。しかし、この入力手法をタッチパネル端末に適用することで、ジョイスティックのような操作感でゲームができる他、タッチによる画面の汚れや、指が画面を遮り正確な入力の妨げになるといった、タッチパネル端末の弱点を補うことができます。例えば、地図のブラウジングなども指に邪魔されることなくスムーズに見ることができます。
基本的に、精度はカメラの解像度や更新レートなどハード側に依存しています。また、測定手法自体は、慶應義塾大学の舘教授のグループが2003年に開発した「GelForce」というものをそのまま使っています。しかし、GelForceの精度はかなり高いといい、測定精度自体も高い精度で検出できるといいます。
GelForce
指で押したことでによるマーカの変化を検出して、多様な入力を可能にします
これまでは、操作方法を変更する際にはハード側の機構自体を変えなければいけませんでしたが、これからのハードはさまざまなガジェットを付加することで新機能を搭載させられるようになりそうですね。