マサチューセッツ工科大学(MIT)研究者のスカイラー・ティビッツは、DNA鎖が自身を結合する自己組織化と呼ばれる現象のように、何かをつくる(椅子や、超高層ビル)代わりに物が自身をつくるというアイデアに取り組んでいます。これは初期段階における大きなコンセプトです。ティビッツは3つの研究室内のプロジェクトを通して自己組織化の未来の展望を紹介します。
ティビッツは、人間の作り出すモノに比べて、DNA鎖などに見られる自然界のシステムの方がより複雑でより効率的だといいます。そして、自然界のシステムにある自己組織化を人工物に取り入れるというアイデアを提示し、それらは将来的に実現するといいます。
実現する証拠として、現在研究されている3つのプロジェクトを提示します。これらのプロジェクトから開発されたロボットは、自己組織化する能力を備えています。
これらのプロジェクトの重要な点は、「1つの巨大な演算装置が考えていろんな製品を作る」というものではなく、「各々のパーツがそれぞれで考え製品を作る」というところです。また、あらゆるものに「知能(インテリジェンス)」が注入されることで、このシステムは完成します。
モノがモノを作るようになれば人間は単純労働から解放されるということになりますが、果たしてティビッツの言うような未来は訪れるのでしょうか。