日本でも若者の新聞離れが叫ばれて久しく、大手の新聞社の新聞発行部数も減少がとまりません。しかし、それは若者に問題があるのではなく新聞に問題があるのかもしれません。
ジャチェック・ウツコは、東ヨーロッパの新聞をリデザインすることで数多くの賞を受賞するだけでなく、購読数を100%まで回復させたポーランドの新聞デザイナーです。良いデザインは新聞を救うことができるのでしょうか?できるのかもしれません。
ジャチェック・ウツコは、現在世界中で問題とされている新聞離れについて出されている様々な解決策に対し、「時間稼ぎ」と一刀両断にします。彼によると、問題なのは新聞のデザインであり、「シルク・ド・ソレイユ」が”興行”をパフォーマンスアートに仕立て上げたようにすればよいと言います。
実際ウツコは、新聞をまるでポスターのようにデザインし直し、抗読者数を伸ばしました。また彼は、新聞に音楽のようなリズムを与えて、読者に新聞を”体感”させる仕掛けを作ったと言います。
彼のデザインした新聞は、カラフルな写真や印象的な文字で新聞の内容を明確に読者に伝えているのかもしれません。新聞に限らず、消費者の気持ちを考えたデザインを施すことが商品や会社には重要なようです。また、日本の企業の多くはこの点を理解していないようにも思えます。