自己をミイラ化する「即身仏」/日本に存在した最も過酷な仏教修行


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世界には、エジプトのミイラやエベレストに残された登頂者たちの死体のように、周辺環境や人々の手によってミイラとなったものは多数存在します。しかし日本には、自らの意志で自分自身をミイラ化する「即身仏」という仏教の修行が存在しました。今回は、そんな「即身仏」についてご紹介します。

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即身仏とは、山形県の庄内地方などをはじめとした日本各地に残されている仏教の僧侶がミイラ化したものです。この修行が初めて行われたのは、真言宗の開祖である空海が開いた高野山の寺院で、今から1000年以上前です。

初めて即身仏を成功させるのには10年近くかかり、数百人の僧侶が即身仏を行ったにも関わらず、現在までに残されているものは20体程度となっています。

即身仏修行は、まず千日行と呼ばれる1000日間単位での山篭りを行います。その後、穀物を食べずに樹皮や根を食べて生活する「木食行」と呼ばれる修行を行います。これらのプロセスで、腐敗の原因となる脂肪、筋肉、水分を落として、生きた状態でミイラに近い身体を作り上げます。

最後に、生きたまま木の棺桶に入り土に埋められ岩でフタをして墓に閉じ込める「土中入定」と呼ばれる修行へと移ります。この際、節をぬいた竹で箱と地上を繋ぎ、空気と通信の確保が行われます。行者は、読経をしながら鈴を鳴らし、空気穴を通して生きていることを伝えます。また行者は、墓に入る前に漆喰に使われる漆の茶を飲み嘔吐することによって、体の水分を少なくしていたといわれています。漆の茶には、腐敗の原因である体内の細菌の活動を抑える効果もあります。

そして、読経が聞こえなくなり鈴の音が止まると、通風孔が塞がれて墓は密閉されました。これによって酸素が遮断され、腐敗する可能性を減らす効果があったようです。

1000日後、即身仏となったか確認するために墓が開かれ、即身仏となっていれば寺院に安置され、仏として崇められることとなります。しかし、通常は腐乱死体が転がっているだけでした。

安置された即身仏は、死亡前に持っていた装飾品を持ち、目をくり貫かれます。

これらは、死を前提にするため非常に苦しい修行であり、途中で断念したものも多数存在します。また、死後腐敗してミイラになれなかったものも多く、ミイラになれるかなれないかは修行での主体的な努力と、遺体の置かれた環境にも大きく影響されるといいます。また、現在の日本では、違法行為とされており、仏教のあらゆる宗派でも行われていない修行となっています。

参照

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自己をミイラ化する「即身仏」/日本に存在した最も過酷な仏教修行 への1件のフィードバック

  1. 匿名 のコメント:

    厳しい修行をクリアして即身仏にまで至る高層がいたんだね。
    今の僧侶たちはこのレベルの修行に耐えられるだろうか?

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