簡単にハニートラップにかかる日本のスズメバチですが、セイヨウミツバチを相手にすると恐ろしい力を発揮します。今回は、ナショナルジオグラフィックのドキュメンタリーが撮影に成功した30匹のオオスズメバチが3万匹のセイヨウミツバチをたった3時間で虐殺する恐怖ムービーをご紹介します。これぞまさにスズメバチ無双!!
セイヨウミツバチの巣箱の前にやってきた数えるほどのオオスズメバチたち。セヨオウスズメバチの数は3万匹なのに対して、オオスズメバチは30匹、その固体差は1000倍です。しかし、そんな個体差には関係なく、オオスズメバチは片っ端からセイヨウスズメバチを噛み殺していき、たった3時間で3万匹のセイヨウミツバチを皆殺しにしてしまいました。その後、セイヨウミツバチの幼虫たちを食べていき、巣を完全に壊滅させてしまいます。
日本の在来種であるニホンミツバチをはじめとしたアジアに生息するトウヨウミツバチは、蜂球(ほうきゅう)と呼ばれる同じアジアに生息するオオスズメバチへの対抗手段を持っています。この蜂球(ほうきゅう)は、巣の中に侵入したスズメバチを大勢のミツバチが取り囲んで塊をつくり、蜂球の中で約20分間の間に48℃前後の熱を発生させるというものです。取り囲まれたスズメバチは上限致死温度が44~46℃であるために耐えられずに死んでしまいますが、ミツバチは上限致死温度が48~50℃であるため死ぬことはありません。
しかし、セイヨウミツバチは上限致死温度がトウヨウミツバチよりも低く、蜂球を作ることができず、オオスズメバチへの対抗手段を持ち合わせないので虐殺されてしまいます。
2004年には、中国から輸入された鉢植えにいたスズメバチがヨーロッパに入り、深刻な被害を出しています。
1匹で1000匹のセイヨウミツバチを殺してしまったオオスズメバチ。これぞまさに一騎当千、恐ろしすぎるオオスズメバチの虐殺動画でした。