インターネットが普及した昨今、個人情報を守ることの重要性が叫ばれていますが、そんな小手先の努力は無駄なのかもしれません。
あるフェイスブックユーザーが、フェイスブックに対して「自分に関する個人情報を送って」と請求したところ、なんとCDに収められた1222ページにも及ぶPDFファイルが送られてきたといいます。この情報量は、トルストイの長編「戦争と平和」に匹敵するということなのですが、果たしてフェイスブックはどんな情報を抱えていたのでしょうか。
フェイスブックにこの請求を行ったのは、オーストリア在住のマックス・シュレムスさん(24歳)で、ヨーロッパで定められている個人情報に関する取り決めを基に、請求を行いました。すると以下のようなデータが送られてきたといいます。
友達関係
234人の友達がどういう関係なのかが図式化されています。
よく使う言葉
何について興味があるのかが筒抜けです。スケベな言葉が書かれていたら恥ずかしいですね。
メッセージとログインの時間
何時ごろによくログインし、メッセージを発信しているかもよく分かります。
曜日や時間帯
1週間を通した行動パターンまでバレバレです。プライバシーは存在しません。
友人の情報
友人のリサさんが、iPhoneを使ってどの場所で写真を撮影したかがまる分かりに。
フェイスブックは、もはや自分以上に自分のことを知っている可能性さえあります。また、今回資料請求したシュレムスさんは友達が234人でしたが、これ以上の友人を持つハードユーザーは数知れず存在します。そして、他人の個人情報には自分の個人情報が含まれていることも考えれば、山に篭もる以外に情報漏えいを防ぐ手立てはなさそうです。
フェイスブックを含めるソーシャル・ネット・ワーキング(SNS)などの個人情報を扱う企業は、より情報保護と扱いに関する正当な姿勢が求められることになりそうです。