従来のタッチスクリーン技術では、「どこに触ったのか」いう情報しか認識できませんでした。しかし、アメリカのカーネーギーメロン大学の研究チームは、爪や指の腹など「どの部位で触ったのか」が認識できる新しい技術「TapSense」を開発しました。
3D仮想映像に触れることができる「Holodesk」や「OmniTouch」など、新しい入力デバイスが次々と生まれています。
この技術で認識できるのは、指先(Tip)、指の腹(Pad)、爪(Nail)、関節(Knuckle)の4箇所で、特殊なマイクをタッチスクリーンに装着することで音の違いを識別しています。また、マイク自体のコストは数十円程度で、スマートフォンなどにも条件次第で利用可能といいます。
さらに指以外にも、同様の原理で木材、アクリル、発泡スチロールなどの異なる素材を使ったスタイラスペンでも別々に認識することができます。
現在は、大きな画面のマルチタッチテーブルでの実験も行い、複数人が同時に利用してそれぞれを識別する仕組みも開発しています。
指4箇所の入力の認識は、95%の正確性を誇っているようで、このまま研究が進めば、数年後の近い将来にもスマートフォンに導入される可能性もありそうです。
タッチスクリーンによる情報量を爆発的に増大させられるこの技術、導入されればボタンの無いデバイスなんてモノも生まれるかもしれません。