SF映画に出てくるような透明になれるマントなどを、実現できるかもしれません。ユタ州にあるダラス大学の研究者は、蜃気楼の原理を利用した工学迷彩技術が開発しました。これを使えば自由自在にモノを見えなくしてしまいます。
説明によると、分子レベルの厚さのカーボンナノチューブのシートを瞬間的に温めることによって、水や空気を膨張させて光の屈折率を変えることで対象物を見えなくしてしまうようです。
もっと簡単に説明すれば、瞬間的に蜃気楼を作り出したり消したりすることによって、対象物が見えたり見えなくしたりすることができます。もちろん、光の屈折率を変えているだけなので見えないだけで対象物は存在しており、触ることなどはできます。
光の屈折を利用した工学迷彩技術の研究自体は、それほど珍しいものではありません。しかし、カーボンナノチューブを使うことで対象物を瞬時に蜃気楼を作り出してしまうことが画期的だと言えます。
この技術の今後の利用方法は分かりませんが、軍事技術だけには使われてほしくないですね。素子もそう言ってます。