とうとう自動車もプリンターで製造する時代になったようです。この印刷自動車「Urbee」は3D印刷技術によって製造されたもので、車体は何層にもなる薄い膜からできており耐久性が高く30年は使用可能といいます。
「Urbee」の動力源は環境負荷が少ないガソリンと電気のハイブリッドエンジンが使用されており、高速道路での燃費効率は通常の車の8倍ほどの1リットル85kmを実現しています。
この3D印刷技術による製造では、ボルトや溶接などが一切必要ないためこれまでの自動車の製造方法とはまったく異なっていました。車体は、超薄型複合材料の層を立体的に幾重にも重ねることで構成されています。
15年の歳月をかけて製作された「Urbee」は3つのタイヤと2つの座席と緊急用燃焼エンジンを備えています。エネルギーは通常のコンセント、太陽光パネル、風力タービンから補うこともできます。さらに、小型の2気筒エンジンを備えており8馬力の出力しかありませんが、軽量なため最大時速70マイル(約112km)での走行も可能だそうです。
「Urbee」の製造方法で最終的な目標としては、環境負荷を低減するため車体の材料を完全リサイクル材にすることです。
現時点では、プロトタイプの製造に100万ドル(約7,700万円)の資金が必要ですが、量産化が可能になれば5万ドル(約385万円)程度にまで価格を下げられるといいます。
これまでにない新しい製造技術によって、近い将来ではボタン1つで新しい自動車が作れるようになるのかもしれません。