アメリカ、ネバダ州リノで開催されていた航空ショー「リノ・エアレース」で、参加していた1940年代製の航空機「P51ムスタング」が観客席付近に墜落し、パイロットのジミー・リーワード氏(74歳)を含める9人が死亡54人が負傷するという事故が発生しました。
警察によると、死者のうち操縦士ら7人は即死、2人が搬送先の病院で死亡しました。
最近アメリカでは、スタントマンが落下する航空機事故なども発生していました。
米国家運輸安全委員会(NTSB)当局者によると、墜落機の尾翼部分から高度を保持するための部品が落下したとみられる写真があり、墜落原因との関係を調査中とのこと。今後、現場付近から回収された部品の照合作業などが行われます。原因調査には6~9カ月かかる見通しだといいます。
観客らが撮影していた多数のビデオや写真が貴重な情報源になるとみられており、NTSBは、レースの安全管理体制や観客席の位置についても詳しく調べるといいます。
見物人によると、事故を起こす前に事故機の尾翼部分から部品が落ちたとの報告もあります。
リーワード氏のフェイスブックページには、Jon Wehanという人物から「ジミー、あなたは私の命を救った。私達を守るために飛行機を最後まで操縦してくれた。」書き込みが残されていました。また、1つ間違えば数百人~数千人を巻き込む大事故になっていたことから、最後まで操縦し事故を最小限に抑えたパイロットのリーワード氏はヒーローとして扱われています。
この事故で怪我をした54人は事故現場付近の3つの病院で手当てを受けたようで、治療中に死亡した人の身元はまだ分かっていません。
事故を起こした「P51ムスタング」と並んでいるジミー・リーワード氏
大好きな「P51ムスタング」の模型を持っているジミー・リーワード氏
前日のインタビューでジミー・リーワード氏は、「われわれの速さはどのチームにも負けない」と自信を示していました。