アメリカ合衆国イリノイ州シカゴに本社を置き、共同購入型クーポンサイトを運営するグルーポン。クーポン券を複数人が購入することで格安のサービスを受けられる「フラッシュマーケティング」という手法を使って急成長を成し遂げました。2008年11月に創業された同社は2010年の売上高は3億5,000万ドル(約300億円)と推定され、アメリカ・ヨーロッパ・アジアの29ヶ国(2010年8月現在)で事業を展開し3,500万人がサービスを利用しているとされています。
これまでは、小売店などの商品のクーポンを中心に提供してきましたが、とうとう大学の授業料のクーポン券まで発売することになりました。
今回提供されるのは、大学院教育プログラムに関心をもってもらうために国立ルイ大学が発行した大学院教育コースの60%オフクーポンです。
このクーポンでは、入門コース3単位、合計2232ドル(約17万円)のコースが、950ドル(約7万3千円)に値下げされるそうです。ただ申し込みするためには学士号を取得していることが条件で、定員は25人とのこと。ちなみに学生が大学院の学位を得るためには、33単位を”定価”で買って取得する必要があります。また、15人が購入すると契約は確定されます。
この件に関して「クーポンで学費が安くなったから教師になるための教育を受けるのか?」「教師になろうと考えている人々を落胆させている」という批判も起こっているようですが、これに対し大学側は「応募者に教師の適正があるかは確認する」「大学史上初のウェブサイトを使った画期的な取り組み」と今回の取り組みを説明しています。
これまでにない新しい方法で学生を募集し始めた大学。今後もフラッシュマーケティングを使ったサービスの販売は拡大していくのでしょうか?